S I N T R A --- Medal Game Warehouse --- Blog --- Video Poker and Strategy
主としてビデオポーカーとその戦略、周辺企業動向などを取り扱います
配当設計の妙
2017年03月24日 (金) 00:01 | 編集
日本語に限らずカジノゲームのルール解説本では、“ルーレット”が最初に取り上げられることもあって、「配当はその出目の出現確率に比例して定められている」ものと勘違いしがちです。むしろルーレットが特殊なのであって、配当設計の一般的な目的は(“Oceans 13”でも台詞になっていたように)「プレイヤーにいかに期待感を抱かせ、持続してプレイしてもらうか」にあります。
※それでも“0-00-1-2-3”のbetはハウスエッジが異なることに注意

ビデオポーカーについても、配当は出目の出現確率に比例して定められているわけではなく、“見映え”を意識して設計されています。

最も一番の例は、“9/6 Jacks or Better”あるいは“Double Double Jackpot(DDJ,sigma)”でも観察することができます。すなわち、full house(FH)/ flush(FL)/ straight(ST)の生起確率は、最適戦略プレイ時において、
    9/6 JB  DDJ
 FH 1/86.86  1/109.35
 FL 1/90.79  1/90.97
 ST 1/89.05  1/78.24
となっています。一目で分かるように、これらの3役の生起確率は、どれも1/80乃至1/100程度です。しかしながら、各役の配当は、9/6 JBでは“9/6/4”,DDJでは“7/6/4”となっており、full houseとstraightとでは配当に倍以上の開きすらあります。9/6 JBでは、頻度が逆転しpoker hand rankingと異なってさえいます。

ここでひとつ問題です。
DDJにおいてこの3役の配当を“7/6/4”とする場合と“8/5/4”とする場合とでは、どちらがゲームペイアウトが大きいでしょうか?他の役の配当は(標準設定と)同じとします。



“7/6/4”の方がゲームペイアウトが大きいのですが、“見た目”では“8/5/4”の方がよく見えるとは思えませんか?poker hand rankingが高いhandには、大きな配当があった方が魅力的に映ってしまうことがあるのです。
一方で、“生起確率が同じなら配当も同じとする”という考えも全くゼロではありません。“All American Poker”における3役の配当は“8/8/8”となっていますから。ただしメジャーではありません。

52 card deck gameにおける“straight flush”の扱いも特徴的といえます。“straight flush”はその生起頻度に比べると低い、一般的には“50倍”という配当となっています。これについては、成書でも何度も議論されていてもはやFAQの1つでしょう。Bob Dancerの回答は「50倍以上貰っても他が削られるのであればウレシくない」です。中々巧い回答ですね。ビデオポーカーにおける“straight flush”は、強いhandだが配当はそれなりに留まる、不遇な役となっています。
スポンサーサイト
Phobia
2017年03月23日 (木) 00:01 | 編集
接尾語としての“-phobia”は、通例ではギリシア語に続いて“-恐怖症”を表します。例えば、
  belonephobia  先端恐怖症
  acrophobia   高所恐怖症
  claustrophobia 閉所恐怖症
  sociophobia  対人恐怖症
のような表現をつくります。もちろん、平易に“fear of needle”としても“尖ったモノ嫌い”を表現することができます。
ここまでは、英単語の知識なのですが、最近の海外コラムで“splitophobia”という単語を見かけて、えらく感心しました。

splitophobia”---スプリット恐怖症:blackjackにおいてdealer's 10に対してpair of 8'sを(わざわざextra betしてまで)splitすることに恐怖感を抱く症状

ということらしいです。というわけで、どんどん恐怖症を作成してみましょう。

hexaphobia”---“6”恐怖症:“Wininng Tunnel Joker Poker(WTJ,sigma)”等のdouble-down gameで、dealer's 6に対する異常な勝率の低さに恐怖感を抱く症状
portkaliphobia”---オレンジ恐怖症:“Winning Tunnel Bonus Spin Z(WTBS,sigma)”等のdouble-down gameで、dealer's orangeに対しる異常な勝率の低さに恐怖感を抱く症状 ※portkali:《ギリシア語》オレンジ
erytokaidmelanophobia”---“赤黒”恐怖症:sigmaの“Red and Black double down”でdealer's cardが勝率をsuggestしないことに恐怖感を抱く症状 ※eryto:《ギリシア語》赤,melano:《ギリシア語》黒
kakorrhaphiophobia”---敗北恐怖症:cronのhi-lo gambleで、勝率の高い手を選択しているにも関わらず、King→Ace,3→2のように確率が小さい出目によって敗北することに恐怖感を抱く症状 ※一般的な“敗北”に対する症状にも用いる
“Exotic Cats(G3)”を数えるお仕事
2017年03月22日 (水) 00:01 | 編集
2月中でロケテスト終了のはずの“Exotic Cats(G3)”ですが、3月に入ってもスポットで稼働しているようです。2月後半はだいぶ負け越していますが、ここへ来てbetが低くなってからの復調‥‥。なかなか興味深いデータが得られています。

exoc_memo
“Exotic Cats(G3)”を数えるお仕事(クリックで拡大)

これまで分析に用いてきたデータは、Session #2から#25の6741ゲームのデータでしたが、その後も記録を継続しており、結局のところ合計23176ゲームについて、全てのhit gameの配当,各リールのwild図柄の個数・“scatter”図柄の個数を記録しています。
※Session #1(649ゲーム)については、freegame中の“scatter”図柄を数えていなかったのでこれまでも分析に用いていない

これまでの分析について、6741ゲームのデータを提示している理由は、実はfreegameの頻度についての“変化”を感じとったためです。ペイアウト設定の変更をされてしまっては、データの意味がなくなってしまうため、泣く泣く短期間で得られたデータに限定していました。
実際、次のように3区分したときの、freegameの頻度#gを見てみると、とても同じゲームとは思えない状況であることを読み取れます。

 data   n play #fg trig. ave.#g
 #2 -#25  6741   76   88.7
 #26-#40 10618   94  113.0
 #41-#55 5817   70   83.1
(#2 -#55 23176   240  96.6)

思い起こせば、稼働2週間で10万枚超の当選が2本飛び出す等、当初はかなりのオーバーペイだったはずです。まだ、カジノでも稼働していない状況下で、“焦ってペイアウト設定を下げてみた”としても不思議ではありません。

ところが、この間ずっと各リールの“scatter”図柄の出現頻度は、大きな変化がないのです。つまり、これは“偏り”ということなのでしょうか?

---
尚、記事執筆中にデータを精査したところ、一部に誤りがありましたので、次の記事についても修正しています。
Exotic Cats(G3)のfreegame間隔の検定
Dragon Slayer(G3)
2017年03月21日 (火) 00:01 | 編集
ふじみ野bayonで稼働中のGlobal Gaming Group(G3)製ゲームのうち、ビデオスロットの方が、3月に入って不定期に入れ替えが行われています。そのひとつが、この“Dragon Slayer(G3)”です。雰囲気のある意匠が目を惹きますが、云ってみれば“米国版桃太郎”です。

基本構造は、5 reels 25 linesのビデオスロットゲームで、1st-, 3rd-, 5th-reelに配置された“scatter”図柄が3個出現すれば、12回のfreegameまたはbonusgameが与えられます。

dragonslayer_main
5 reels 25 lines,選択式のbonus featureを搭載,Dragon Slayer(G3)(クリックで拡大)

上掲画面の1st-reelに停止している図柄は“scatter”図柄によく似ていますが、“scatter”図柄以外の代用となるwild図柄の“Slayer”です。この両者の区別がしにくいところは、惜しさを演出できると捉えれば好意的に受け入れられます。

dragonslayer_freegame
freegame中は第1・第5リールは全てwild固定,Dragon Slayer(G3)(クリックで拡大)

12回のfreegameかbonusgameかは、プレイヤーが選択可能です。前者は分散が大きく、後者は最低15倍が保証されている一方で最高配当は100倍までと相対的に分散が小さいfeatureとなっています。freegameを選択すると、1st-, 5th-reelが全てwildに変化します。“Dragon Slayer”ではどの図柄も3個以上で配当が発生するため、12回のfreegameでも一切配当が得られない可能性があります。ただし、一度当選すれば、少なくとも2ラインは同時に当選しますから、特に5 of a Kindとなれば、一気に高配当に跳ね上がります。

dragonslayer_bonus_1
bonusgameは2ステージで構成,Dragon Slayer(G3)(クリックで拡大)

bonusgameの方は、2ステージで構成されています。1st stageは必ず配当が得られるようになっており、“Advance”を選択するまで継続します。
2nd stageでは、5つの“壁龕(へきがん)”を選択します。ここでは、happy-endとbad-endの2つの終了条件があり、bad-endは“Blooper”を選択したときで、dragonが“姫(princess)”を攫ってbonusgameを終えます。
一方、happy-endは“姫”を選択したときで、これも選択した時点の配当を以てbonusgameは終了します。残りの3つの“壁龕”には“お宝”が隠されています。

さて、なぜここでこのゲームをわざわざ取り上げようかと思ったかといえば、このhappy-endに目眩まされ、“最高配当を得られない”ことに気づいたからです。もう一度、よく前述のルールを読んでみてください。最高配当を得るためには、1st stageでは“Advance”を選択する前に残り6匹の“dragon”を選択して配当を得た後、さらに5つの“壁龕”では、“Blooper”や“姫”を選択する前に、3個の“お宝”を選択し、その後“姫”を選択しなければならないのです。

dragonslayer_bonus_2
画面タッチで壁龕を選択する,Dragon Slayer(G3)(クリックで拡大)

dragonslayer_bonus_3
2nd stageでは“姫”を救出しても終了となる,Dragon Slayer(G3)(クリックで拡大)

これって、最高配当を得るためには、naturalを仮定すると
 (6/7)*(5/6)*(4/5)*(3/4)*(2/3)*(1/2) * (3/5)*(2/4)*(1/3)*(1/2) = 4320/604800 = 1/140
という確率なのです。実際には、最低配当15倍の保証のため、1st-stageでは最低3個,2nd-stageでは最低1個は引けるよう“演出”されているものと推察しています。
兎も角、“姫”を救出するよりも、“お宝”が先というところが妙。
Squeamish video poker hands
2017年03月20日 (月) 01:17 | 編集
squeamish”とは人を形容すれば“几帳面すぎる”,“潔癖な”,“神経質な”という意味ですが、モノを形容するのであれば“吐き気のする”,“厭気がさす”といった意味を持っています。今回は、ビデオポーカーにおけるそんな「嫌らしい手」について取り上げます。

個人的に最もsqueamishと感じるpredraw handは、Joker Pokerにおける“3 of a Kind vs. 4SF2g”です。つまり、
 Jo Qs Qd Td 8d
のような手。多くの場合、4SF2gよりも3 of a Kind(3K)を優先することが最適戦略となりますが、中には4SF2gを優先すべき場面も存在します。両者の期待値が拮抗していて、ゲームや状況に応じてそれを正確に選択しなければならない(決して義務ではないのですが)ところは兎も角として、squeamishであるのは、配当が確定している3Kをbreakしなければならないところです。

両者の期待値E{}は、各役hの配当をO[h]とするとき、
 E{4SF2g(w/Jo)} = ( 8*O[3K] + 6*O[ST] + 8*O[FL] + 2*O[SF] ) / 48
 E{3K(w/Jo)} = ( 969*O[3K] + 66*O[FH] + 92*O[4K] + 1*O[5K] ) / 1128
です。一般的な配当として、
 O[3K]=2,O[ST]=4,O[FL]=5,O[FH]=8,O[4K]=20,O[SF]=50
を仮定すると、期待値は次のようになります。
 E{4SF2g(w/Jo)} = 180/48 = 3.750
 E{3K(w/Jo)} = 4406/1128 = 3.906
3Kの方が期待値が高い状況です。ところが、O[FL]=6となると、
 E{4SF2g(w/Jo)} = 188/48 = 3.917
となって、僅差で4SF2gが優先すべき手となります。

3Kをholdすれば、そのほとんどが3Kのままであったとしても(969/1128)、hit率は100%あります。しかし、4SF2gをholdすると、hit率は50%なのです。

さらに複雑な状況は、4 of a Kindがrankによって区分されていたり、Bonus Draw featureが存在する場合に生じます。既稿「▲Basic Strategy for Bonus Draw Raise-Up Joker's Double 4 and 5 of a Kind Bonus(BDRJDB)」を見ると、この“3K vs. 4SF/4JR”の戦略が複雑に入り組んでいることが読み取れます。

破産リスクを考慮しなければ、容易に期待値最大戦略を選択できるとはいえ、そもそもその戦略さえ複雑となると、胃が痛い‥‥。
hold戦略を間違っていなければ、まだ救いがあるのですが、もし間違って4SF/4JRを選択して、breakしたrankが飛んできたらと思うとさらに胃が痛い。場合によっては“Bonus Draw feature”で(SFやJRよりも配当が高い)5 of a Kindが完成したかも---という残酷な答え合わせがあるわけですから。
3月13日-17日 4712.JQ 終133円(+1円)
2017年03月18日 (土) 09:55 | 編集
先週に引き続いて、米国市場は高値圏での揉み合い,N225は19500円付近での神経質な値動き。東芝(6502.T1)は、決算再延長で15日(水)に乱高下後、大幅下落。次回提出期限は4月11日。

アドアーズ株は、週初は154-156円での小動きでしたが、既報通り減配・優待改悪で15日(水)に大幅下落後、16日(木)も続落で一時131円の安値,終値132円,出来高21887百株。16日の値動きは、綺麗なバケツリレーで大口が処分に入ったかのような歩値となっています。17日(金)はやや持ち直し一時134円まで反発。終値は133円,出来高5681百株。
週の出来高は、73214百株。

施策面の動静では、西船橋店,愛知県一宮店の閉店を顧客ウエブサイトで公表。両店舗とも4月9日(日)が最終営業日。

---
4712.JQの現物ポジション: 1000株(3月17日現在)
16-17日 2500株 信用新規売・新規買→返済買・返済売 +5763円(株式譲渡益税非考慮)
アドアーズは、(現在のところ)ほぼ底値で最低限のイン。株主優待よりも50期記念冊子とか記念品が目的なので、100株残しで権利日を迎える可能性大。
Powered by . / Template by sukechan.